ぺット製品臨床試験 連載コラム 04
犬用ガムは安全?リスクや愛犬に合った安全な犬用ガムの選び方を紹介

犬用ガムは、おやつやデンタルケア、ストレス対策など幅広い目的で活用されている一方、「本当に安全なのか」「事故の心配はないのか」と不安を感じる飼い主も少なくありません。実際、犬用ガムは犬が食べられる原材料で作られているものの、すべての犬にとって無条件に安全とは言い切れず、選び方や与え方を誤ると体調不良や思わぬ事故につながる可能性があります。
当記事では、犬用ガムの基礎知識から安全面で気を付けたいポイント、愛犬に合った商品の選び方などを解説するので、犬用ガムを安心して与えたい方はぜひ参考にしてください。
1. 犬用ガムは安全?まず知っておきたい基礎知識

犬用ガムは犬が食べられる原材料で作られ、ご褒美やストレス対策、デンタルケアなど目的別に設計されています。ここでは犬用ガムについて、基本的な知識を解説します。
1-1. 犬用ガムの種類
犬用ガムは、主に「おやつ用ガム」「ストレス対策用ガム」「歯磨き用(デンタル)ガム」の3種類に分けられます。
おやつ用ガムは、留守番中の暇つぶしやしつけのご褒美として使われ、チーズやささみなど嗜好性の高い原材料が特徴です。一方、ストレス対策用ガムは、長時間噛める硬さに設計され、甘噛み対策や退屈防止に役立ちます。歯磨き用(デンタル)ガムは、噛むことで歯垢を物理的に落とし、唾液分泌を促す設計です。毎日のケアを補助する役割があり、時間をかけて噛ませることで効果が高まります。
用途を混同せず、目的別に使い分けることで、安全性と満足度を高められるでしょう。
1-2. 犬用ガムの主な原材料
犬用ガムには、牛皮、豚皮、牛すじ、ささみ、チーズ、小魚などが代表的な原材料として使われています。牛皮や豚皮は噛みごたえがあり、長時間楽しめる一方で、ふやけた部分を丸呑みするリスクがあります。ささみや小魚は消化しやすく、嗜好性も高い素材です。チーズやミルク、フルーツ由来のフレーバーは風味付けとして使われることがあります。
そのほか、米粉やでんぷん、砂肝、スクラブ成分など、製品ごとに配合は異なります。アレルギーの有無や消化のしやすさを考慮し、必ずパッケージ表示を確認して選びましょう。
1-3. 犬用ガムの必要性とメリット
犬用ガムは必須ではありませんが、しつけや健康管理を補助する役割を担います。噛む行為は犬にとって本能的な行動であり、ストレス発散や気分転換につながります。
また、歯磨き用ガムは噛むことで歯垢を落とし、口臭軽減をサポートします。ただし、歯磨きガムだけで歯石を完全に防ぐことはできません。日常のデンタルケアの第一歩として取り入れ、最終的には歯ブラシや動物病院での定期チェックと併用しましょう。
2. 犬用ガムで注意したい安全面と起こり得る事故リスク

犬用ガムは便利なアイテムである一方、選び方や与え方によっては事故や体調不良につながる可能性もあります。多くの製品は安全性に配慮されていますが、犬の体格や噛み方、体調などの条件次第でリスクが高まる場合もあります。
ここでは、犬用ガムを与えるときに知っておきたいリスクについて解説します。
2-1. 歯や口内への負担
犬用ガムの硬さや素材によっては、歯や口内に負担がかかる可能性もあります。特に非常に硬いガムや骨に近い素材は、噛む力が強い犬の場合、歯が欠けたり摩耗したりすることがあります。
また、歯茎が弱い犬やシニア犬では、口内を傷つけてしまう場合も考えられます。噛み続けることで歯垢除去を期待できる一方、愛犬の歯の状態に合っていないと逆効果になる可能性もあるため、年齢や口内環境に配慮した選択が必要です。
2-2. 消化器への影響
犬用ガムの素材によっては、消化器に負担をかける可能性があります。牛皮など消化しにくい原材料は、大きな塊を飲み込んだ場合、消化不良や嘔吐、下痢を引き起こすこともあります。特に子犬や高齢犬、消化機能が弱い犬では、症状が強く出る可能性も否定できません。
また、消化されずに残ったガムが腸にとどまると、腸閉塞につながる場合もあるため、体調や便の状態を観察しながら与えましょう。
2-3. 誤飲・喉詰まりのリスク
犬用ガムで特に注意したいのが、誤飲や喉詰まりのリスクです。ガムを噛んでいるうちに小さくなった端の部分や、ふやけて柔らかくなった塊を、丸ごと飲み込んでしまう場合があります。早食いの癖がある犬や、噛む力が強い犬では、その可能性が高まることもあります。
喉に詰まると呼吸困難を引き起こし、緊急対応が必要になる場合もあるため、与える際は必ず飼い主が見守ることが大切です。
2-4. 添加物・加工工程への懸念
市販の犬用ガムの中には、製造過程で添加物や化学物質が使用されているものもあります。漂白剤や防腐剤、香料、着色料などは、条件次第でアレルギー反応や体調不良につながる可能性もあります。
また、成形時に使用される接着剤についても、製造基準が不明確な製品では懸念が残る場合があります。特に安価な製品や原産国・加工工程の表示が不十分なものは注意が必要となるので、原材料表示や製造情報を必ず確認しましょう。
3. 愛犬に合った安全な犬用ガムの選び方

犬用ガムは種類が多く、安全性や効果には個体差が出やすいアイテムです。そのため「人気商品だから」「口コミが良いから」という理由だけで選ぶと、愛犬に合わない場合もあります。
安全に活用するためには、愛犬の年齢や体格、体質などの条件を踏まえて選ぶことが大切です。ここでは、犬用ガムを選ぶときにチェックしたいポイントを5つ解説します。
3-1. 犬の月齢・年齢に合ったものを選ぶ
犬用ガムは、月齢や年齢に応じて適した設計がされています。子犬は歯や顎が未発達なため、成犬用の硬いガムを与えると歯を傷める可能性があります。一方で子犬用の高カロリーなガムを成犬やシニア犬に与え続けると、肥満につながる場合もあります。シニア犬は歯や歯茎が弱くなりやすく、硬さが負担になることもあるため、柔らかめの商品が向いています。
対象年齢の表示を確認し、成長段階に合ったものを選ぶことが安全性を高めるポイントです。
3-2. 大きさ・硬さ・形状を確認する
犬用ガムは、大きさ・硬さ・形状が安全性に大きく関わります。ガムの長さは、咥えたときに口から両端が2~3cmほど出る程度が目安で、小さすぎると誤飲のリスクが高まります。
硬さは、柔らかすぎると噛まずに飲み込みやすく、硬すぎると歯が欠ける恐れもあるので、ハサミで切れないほど硬いものは避けたほうが無難です。繊維状や溝のある形状は歯に当たりやすく、条件次第でデンタルケア効果を高めやすいとされています。
3-3. 原材料・添加物表示を確認する
安全な犬用ガムを選ぶには、原材料や添加物の表示確認が欠かせません。牛皮や穀物、肉類など、犬によっては体質に合わない素材が含まれている場合もあります。過去に下痢やかゆみなどの症状が出た経験がある場合、同じ原材料を避ける配慮が必要です。
着色料や香料などの添加物は、基準内であれば直ちに問題になるとは限りませんが、体質によっては影響が出る可能性もあります。不要な成分が少ないシンプルな配合のものを選ぶと安心です。
3-4. より効果を高めるためVOHC認定マークを確認する
デンタルケア目的で犬用ガムを選ぶ場合は、VOHC認定マークの有無が1つの判断材料になります。VOHCは、犬や猫のオーラルケア製品について第三者の立場で評価を行う海外の専門機関です。認定マークが付いた製品は、噛むことで歯垢や歯石の蓄積を抑える効果が期待できると評価されています。
ただし、すべての犬に同じ効果が出るわけではなく、噛み方や使用頻度によって差が出る可能性もあるため、補助的な指標として確認するのがよいでしょう。
3-5. 犬が好きな味や香りを基準にする
どれだけ安全性や機能性が高くても、犬が嫌がって噛まなければ十分な効果は得られません。犬用ガムには、チキンやミルク、魚など、犬が好みやすい味や香りが付いたものがあります。嗜好に合うガムであれば、自然と長く噛むようになり、条件次第でデンタルケアやストレス軽減につながります。
一方で、ミントなどの香りは好みが分かれるため注意しましょう。安全性を前提に、愛犬が無理なく続けられるものを選ぶことが大切です。
まとめ
犬用ガムは、必須のアイテムではないものの、上手に取り入れることでデンタルケアやストレス軽減などを補助できる便利な存在です。一方で、硬さや大きさ、原材料が愛犬に合っていない場合、歯の損傷や消化不良、誤飲といったリスクが高まる点には注意が必要です。
安全に活用するためには、年齢や体格、噛み方、体質を踏まえた商品選びと、必ず見守りながら与える姿勢が欠かせません。犬用ガムの特性と注意点を理解した上で選択すれば、愛犬の生活をより快適にし、飼い主の安心にもつながるでしょう。
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