ぺット製品臨床試験 連載コラム 02
ペットフードの原材料表示の読み方
代表的な原材料を一覧で解説!

ペットフードは、犬や猫が健康を維持し、毎日を元気に過ごすために必要な栄養素をバランスよく含むよう設計されています。その原料は、筋肉や被毛を作るたんぱく質源の動物性原料、エネルギー補給や腸内環境を整える植物性原料を中心に構成されています。また、嗜好性を高める糖類や油脂類、品質や栄養を維持するための添加物も重要な役割を担っています。
当記事では、ペットフードの原材料ごとの特徴や役割、パッケージ表示の見方を分かりやすく解説します。
1. ペットフードにはどのような原材料が使われている?

ペットフードには、犬や猫が健康に生きるために必要な栄養素をバランスよく含むことが求められています。主な原材料は穀類、肉類、魚介類などで、たんぱく質・脂肪・炭水化物を中心に構成されています。これらの原料は、品質を安定させるために季節や供給状況に応じて部分的な入れ替えが行われることもあります。
かつては人が食べない部位を有効活用して作られていましたが、現在では「人も食べられる原料」を使用する製品も増えています。安定供給と資源活用の両立が今後の課題です。
1-1. パッケージの原材料表示の読み方
ペットフードのパッケージにある原材料表示は、配合量の多い順に記載されています。最初に挙げられている素材が主原料であり、どのような食材を多く使っているかを把握する目安になります。ただし、原材料欄からは栄養バランスまでは判断できません。栄養の偏りや目的に合った成分かどうかを知るには、成分表の確認が必要です。
また、輸入品もペットフード安全法により日本語表記が義務づけられています。原材料名だけでなく、表示方法や法規制にも注意して選ぶことが大切です。
2. ペットフードの主な原材料一覧

ここでは、ペットフードに使われる主な原材料を、動物性原料・植物性原料・糖類・油脂類・添加物の5つに分類して紹介します。
2-1. 動物性原料
動物性原料とは、犬や猫が健康を維持する上で欠かせないたんぱく質の主要な供給源です。消化吸収に優れ、嗜好性も高いため、多くのペットフードで主原料として使用されています。代表的な原料には、肉類・魚介類・卵類・乳類の4種類があります。
| 肉類 | 肉類は、牛・豚・鶏などの哺乳類や鳥類の肉、内臓、副産物を含む総称です。肉類はペットフードの中心的な原料であり、筋肉や被毛を作る高品質なたんぱく質源です。特にチキンやビーフ、ラム、ターキーはアミノ酸バランスが良く、消化性にも優れています。主に配合される食材には、チキン、ターキー、ビーフ、ポーク、ラム、馬肉、ダック、カンガルー、チキンミール、ミートボーンミールなどがあります。 |
|---|---|
| 魚介類 | 魚介類は、マグロやカツオ、サーモンなどの魚類をはじめ、エビやカニ、イカなどの甲殻類・軟体動物を指します。魚由来の原料は脂質が少なく、皮膚や被毛の健康維持に役立ちます。体重管理や肉類アレルギーに配慮したフードにも多く用いられます。主な食材には、サーモン、オーシャンフィッシュ、サバ、タラ、マグロ、カツオ、フィッシュミール、フィッシュエキスなどがあります。 |
| 卵類 | 卵類は、主に鶏卵を原料とするもので、全卵や卵黄、乾燥卵などの形で使用されます。卵は「完全栄養食」と呼ばれるほどバランスの良い栄養を含み、良質なたんぱく質・ミネラル・ビタミンを同時に補給できます。嗜好性も高く、フードの風味を引き立てる役割も果たします。近年では、ウズラ卵やアヒル卵を使用する高級フードも増えています。 |
| 乳類 | 乳類は、生乳およびその加工品を指し、カルシウムや乳たんぱくを豊富に含みます。消化吸収がよく、幼犬期や高齢期の栄養補助に適しています。主に牛乳由来の脱脂粉乳、ホエイパウダー、チーズ、ミルクカルシウム、ミルクカゼインなどが使われています。乳類は香りがよく、犬や猫の食欲を刺激する効果もあります。 |
動物性原料は、ペットの健康維持や筋肉形成、免疫力の維持に重要な栄養源です。品質の良い原料をバランスよく組み合わせることが、理想的なペットフード作りの基本と言えます。
2-2. 植物性原料
植物性原料は、ペットフードにおいて炭水化物源や食物繊維源として重要な役割を担っています。エネルギー補給のほか、腸内環境を整える効果もあり、動物性原料では補いにくいビタミンやミネラルを供給します。主に穀類・豆類・イモ類・野菜類・でん粉類・種実・果実類に分類されます。
| 穀類 | トウモロコシや小麦、米などの穀粒を主原料とし、エネルギー源として利用されます。穀類にはビタミンB群やミネラルが含まれており、安定した栄養供給に役立ちます。主に配合される食材はトウモロコシ、玄米、小麦、大麦、米粉、オートミールなどです。 |
|---|---|
| 豆類 | 大豆やエンドウ豆などを原料とし、植物性たんぱく質や食物繊維を多く含む素材です。穀物を使用しない「グレインフリー」タイプのフードでは、豆類が主な代替原料として利用されます。主な食材は、大豆、脱脂大豆、大豆ミール、エンドウマメ、ソラマメ、きなこなどです。 |
| イモ類 | サツマイモやジャガイモなどを使用し、炭水化物と繊維を供給します。腹持ちが良く、体重管理フードにも最適です。主な食材にはジャガイモ、サツマイモ、タピオカなどがあります。 |
| 野菜類 | 野菜類は、食用となる草本植物およびその加工物全般を指します。部位によって「果菜類」「葉菜類」「根菜類」に分類され、食物繊維やビタミン、ミネラルを含むのが特徴です。動物性原料では補いにくい栄養素を摂取するために配合されます。主な食材にはニンジン、カボチャ、ブロッコリー、ホウレンソウ、トマトなどがあります。 |
| でん粉類 | でん粉類は、植物の種実や根茎から抽出されるデンプンを精製したものです。体内で糖に分解され、エネルギー源として利用されます。また、ペットフードの形成を助ける結合材(バインダー)としても用いられます。主な食材として使われるのはコーンスターチ、ポテトスターチ、タピオカスターチなどです。 |
| 種実・果実類 | 種実類は、植物の種子や堅果を指し、脂質やたんぱく質を含む原料です。アーモンド、ゴマ、チアシード、カボチャの種などが代表的です。果実類はリンゴ、ブルーベリー、ラズベリーなどがよく使われ、自然な甘みや香りづけとしても利用されています。 |
2-3. 糖類
糖類は、炭水化物の一種であり、体内でエネルギー源として利用される原料です。ペットフードでは、甘味を加えて嗜好性を高めたり、原料同士をまとめる結合材として活用されたりします。また、水分保持や食感の調整にも役立つため、ドライフードからウェットタイプまで幅広く使用されています。主な食材には、砂糖、ブドウ糖、果糖、オリゴ糖類、水飴、糖蜜、蜂蜜などがあります。
2-4. 油脂類

油脂類は、動物や植物から得られる油や脂肪を指し、ペットフードの重要なエネルギー源として利用されます。香りづけによって嗜好性を高めるほか、食感の調整にも役立ちます。主な原料には、牛脂、鶏脂、魚油、サーモンオイル、大豆油、ココナッツオイル、パーム油などがあります。
2-5. 添加物
添加物は、ペットフードの製造・保存・品質維持を目的として使用される成分で、ペットフード安全法により使用量や種類が厳しく管理されています。目的によって「栄養補強」「品質保持」「見栄え・食感向上」の3つに分類されます。
栄養補強にはビタミンC、タウリン、乳酸菌などが使われ、品質保持にはBHA、ローズマリー抽出物、トコフェロールなどが用いられます。見栄えや嗜好性を高める目的では、着色料、調味料、増粘安定剤などが使用されます。安全基準を満たしていれば、いずれも健康への影響は心配ありません。
まとめ
ペットフードは、犬や猫が健康を維持するために必要な栄養素をバランスよく含むよう設計されています。主な原材料は、たんぱく質源となる肉類・魚介類などの動物性原料、炭水化物やビタミンを含む植物性原料、嗜好性を高める糖類や油脂類、品質や栄養を補う添加物の5種類に分類されます。
動物性原料は筋肉や被毛の形成に、植物性原料はエネルギー補給や消化サポートに役立ちます。さらに、油脂類や糖類は風味や食感を整え、添加物は栄養補強や保存性向上に必要です。
おすすめコンテンツ
ペットフードの主な原材料を、肉類・魚介類などの動物性原料から植物性原料、糖類、油脂類、添加物に分け、それぞれの役割と特徴を分かりやすく紹介します。
家庭で飼育されている犬・猫などの愛玩動物のための製品の安全性・有効性を科学的に評価する「ペット製品 臨床試験サービス」では、動物愛護管理法の原則に立ち、科学性と倫理性の両立を徹底し、すべての実施・公表における基準となる「ペット臨床試験における倫理・アニマルウェルフェア方針」を定めています。
当記事では、ドッグフードの成分表示や主な栄養素の役割、原材料の見方や選び方のポイントを解説します。愛犬に合ったフード選びに迷った時は、ぜひ参考にしてください。
(プレスリリース)株式会社EAS(本社所在地:神奈川県横浜市、代表取締役:二分 茂礼)は、現在ペット(愛犬または愛猫)を飼っている方を対象に、「ペット製品の効果実感」に関する調査を実施しました。

愛玩ペット用製品をお取扱いされている事業者様向けのサービス
「ペット製品臨床試験 受託事業」
ペット製品 臨床試験受託事業では、専門的視点からのコンサルティングで、製品の強みを証明するために必要な試験デザインから、得られたデータや論文などのエビデンスを具体的に活用していくマーケティング支援まで行なっています。



